近年、40代、50代の女性の中で介護脱毛の需要が高まってきており、身体の自由が効くうちにデリケートゾーンの処理をしておきたいという方が増えてきています。ただ、その名の通り介護脱毛はデリケートな部分を扱うため、慎重に考えてから行動したいという方が多いです。
そこで今回は、介護脱毛のメリットとデメリットを知りたい方に向けて、以下の3点を中心に解説していきます。
- 介護脱毛の概要
- 介護脱毛のメリット
- 介護脱毛のデメリット
介護脱毛とは?メリットの前に理解しておきたい情報
介護脱毛は、将来介護される時のことを想定して、あらかじめアンダーヘアの脱毛を済ませておくことを指しています。介護脱毛はVIO脱毛とも呼ばれることも多いです。
介護が必要になるほど自由に身体が動かなくなってくると、自分でアンダーヘアの処理ができなくなってきます。また、高齢者になるとオムツが欠かせないものとなってきます。
そうなると、排泄物を拭き取っても完全に拭き取れず、さまざまな肌トラブルなどの問題が発生してしまうリスクがあります。そのリスクを抑えるために、介護脱毛は欠かせないものとなっているのです。
介護脱毛をしている方は年々増えてきている
介護脱毛をしている方は年々増えてきています。
それは日本の高齢化問題が起因しており、とあるクリニックの介護脱毛を目的とした来院数のデータとして以下のような結果が見られています。
年度 | 来院数 |
---|---|
2010年10月~2011年9月 | 0.2 |
2011年10月~2012年9月 | 0.3 |
2012年10月~2013年9月 | 0.4 |
2013年10月~2014年9月 | 0.5 |
2014年10月~2015年9月 | 0.8 |
2015年10月~2016年9月 | 1.4 |
2016年10月~2017年9月 | 2.3 |
2017年10月~2018年9月 | 3.8 |
2018年10月~2019年9月 | 7.0 |
来院されている方のプライバシーを考慮して具体的な来院数は表記していませんが、こういった形で年々来院者数が増えています。特に2014年、2015年頃から来院者数の数が急激に増え始めている点が特徴的です。
あまり介護脱毛をしに行っていた方が少ない頃だと、来院するのに心理的なハードルの高さを感じてしまいますが、今では多くの女性が介護脱毛をしてもらおうとクリニックに通っています。そのため、今ならあまり周りのことを気にしないで安心して介護脱毛を目的としてクリニックに通いやすいです。
介護脱毛のメリットは清潔感を保てる
まずは介護脱毛にどういったメリットがあるのかについて解説していきます。介護脱毛には以下のメリットがあります。
- 肌トラブルが起こるリスクを軽減
- 残った排泄物による菌の繁殖などを防げる
- 介護者の排泄介助の手間を省ける
1つずつみていきます。
肌トラブルが起こるリスクを軽減
介護脱毛を済ませておくと、肌トラブルが発生するリスクが抑えられます。
ある程度歳を重ねてくると、介護者用のオムツを着用するようになります。そして、排泄物を拭き取っても多少なりは排泄物が残ってしまい、それがオムツに付着してしまいます。
そのため、オムツに排泄物がなるべく付着しないように拭き取ろうと思うと、ゴシゴシ拭くことになり、肌を痛めてしまうことも多いです。歳を重ねていくと肌の回復力も下がってくるため、一度肌を傷つけてしまうとなかなか治りにくくなってしまいます。
しかし、事前に介護脱毛をしておけばデリケートゾーンの処理がしやすくなります。そして、排泄物が付着しづらくなり、肌トラブルの予防にもつながります。
介護脱毛時にある程度肌が傷ついてしまうこともあるため、ある程度若いうちに介護脱毛を済ませておいたほうがよいです。
残った排泄物による菌の繁殖などを防げる
介護脱毛を済ませておくと、残った排泄物による菌の繁殖を防げます。
デリケートゾーンに排泄物が付いてしまい、肌が傷ついてしまうからとしっかり拭き取らなかった場合、そこから菌が繁殖してしまいます。菌が繁殖してしまうと、そこから皮膚がかぶれてしまったり、アンダーヘアを中心にデリケートゾーンの匂いが気になったりすることはあります。
もし皮膚がかぶれてしまうと、デリケートゾーンは軟膏などではなかなか処置しづらいです。そのため、事前に被害を被らないように対策することが大事になってきます。
介護脱毛を済ませておけば、そもそもアンダーヘアに排泄物が付着するということがなくなるため、デリケートゾーンをきれいな状態に保ちやすくなります。介護が必要になってから皮膚のかぶれや匂いはもちろん、蒸れや痒みに苦しむことがあるとかなり苦労してしまうため、介護脱毛は大きなメリットがあると言えます。
介護者の排泄介助の手間を省ける
介護脱毛のメリットは介護してもらう側だけではありません。介護する側にとっても介護時の排泄介助がしやすくなるという大きなメリットがあります。
介護者になるとオムツが欠かせなくなったり、トイレには行けても自分で拭き取れなかったりすることがあります。そういった場合、介護士などの排泄介助が欠かせません。
そして、排泄介助を行う場合にもしアンダーヘアが残ったままだと、拭き取りやオムツの交換に手間がかかってしまいます。特にオムツが汚れている状態は不快感が付きまとうため、排泄介助に手間取ってしまうと介護される側にとってもストレスが大きくなってしまいます。
スムーズに拭き取りやオムツの交換ができると、お互い感じる申し訳なさや恥ずかしさなどを軽減することが可能です。
痛みを伴うのは介護脱毛のデメリット
将来的に介護する側と介護される側の双方にとってメリットの大きい介護脱毛ですが、メリットだけでなくデメリットも少なからずあります。
そんな介護脱毛のデメリットとして以下のものがあげられます。
- 脱毛器を使っている間はどうしても痛みがともなう
- デリケートゾーンを見せる恥ずかしさがある
- 介護脱毛するには高いお金が必要になってくる
1つずつみていきます。
脱毛器を使っている間はどうしても痛みがともなう
介護脱毛を行うと、どうしても脱毛器を使っている間に痛みを感じてしまいます。
デリケートゾーンのムダ毛は案外太くて濃いという人が多く、その毛をきちんと処理できるような脱毛器を使用する必要があります。一方で、人間の皮膚は比較的薄いため、脱毛器では肌を傷つけてしまいやすいです。
そのため、脱毛器を使うとどうしても痛みがともなってしまいます。
たいていのクリニックでは表面麻酔や麻酔クリームといったデリケートゾーンで感じる痛みを軽減するための麻酔を用意してくれています。その麻酔を使えば痛みはある程度軽減することが可能です。
ただ、麻酔を使っていても脱毛器の性能やスタッフの手腕によっては痛みを感じることがあります。少しでも痛みを感じずに介護脱毛をしてもらうなら、口コミや評判で人気のあるところ、施術にある程度高いコストがかかるところを利用するのが望ましいです。
具体的にどんな脱毛時に痛みの軽減対策を行っているのか公表しているクリニックを利用すると安心感がありますね。
デリケートゾーンを見せる恥ずかしさがある
介護脱毛をする際には、どうしてもスタッフにデリケートゾーンを見せる必要があります。その際に恥ずかしさを感じてしまう方が多いです。
たとえば、クリニックによっては完全個室で施術してくれたり、必要最低限の部分以外は見えないように施術するスキルを身につけているスタッフがいたりするといった方法で対応してくれます。それでも、男性スタッフが対応していることも珍しくありません。
初めて会う女性でも抵抗があってもおかしくないところですが、男性に見せるのは恥ずかしいと感じる方は多いです。
そういった方は、女性スタッフが担当してくれるところや口コミ・評判を見て支持されている男性スタッフが在籍しているところを探してみてください。また、希望があればできる範囲でその意見に寄り添ってくれるため、少しでも気になることがあれば気軽に申し出るようにしましょう。
介護脱毛するには高いお金が必要になってくる
介護脱毛をする際には、通常の脱毛などと同様に高いお金が必要になってきます。
介護脱毛はクリニック、脱毛サロン、自己処理の3つの方法で処理することが可能です。それぞれの料金相場を以下の表にまとめました。
クリニック | 脱毛サロン | 自己処理 | |
---|---|---|---|
料金相場 | 5万円程度 (1回あたりの料金) | 約6~10万円 (6回か12回かによって 料金が変わる) | 約2~10万円 (家庭用脱毛器の購入) |
メリット | ・出力が強く、回数が少ない ・効果が高い | ・コストが抑えやすい | ・かなりコストが抑えられる |
デメリット | ・痛みが強い ・コストがかかる | ・永久脱毛はできない ・出力が弱い | ・減耗や抑毛しかできない ・出力がかなり弱い |
脱毛サロンや自己処理だと、きちんとした介護脱毛ができません。できるのはある程度毛量を少なくしたり、限りなくゼロにするところまでです。ただ、その分コストは抑えられます。
一方で、クリニックのような医療脱毛の場合、コストが高くなってしまいますが、介護脱毛で高い効果が得られます。
コストをかけないようにと前者を選ぶ方もいますが、きちんとクリニックで対応してもらったほうがよいです。
脱毛サロンや自己処理は継続的に通う必要があり、長い目で見れば高いコストがかかって肌にもあまりよくありません。クリニックなら永久脱毛している状態まで持っていくことが可能で、一時的に高いコストがかかるだけで済みます。
そのため、できるだけクリニックで永久脱毛してもらうようにしましょう。
ちなみに、クリニックでの脱毛を選択するとして、お金がかかるからといって処理を先延ばしするのは望ましくありません。
医療脱毛で使われる脱毛器は毛に含まれているメラニンという黒い色素に反応して脱毛するものがほとんどです。先延ばししすぎてしまい、アンダーヘアが白髪になってしまうと脱毛器が反応してくれなくなってしまいます。
早い方だと40代からアンダーヘアが白髪になり始める方もいるため、金銭的に厳しい方はいつも以上に節約を心掛け、少しでも早く介護脱毛を行うようにしましょう。
介護脱毛のメリットとデメリットに関するよくある質問
介護脱毛のメリットやデメリットなどについてここまで見ていきました。しかし、インターネット上には、今回は介護脱毛で触れたメリットやデメリット以外のことでさまざまな疑問を抱えている女性がいます。
今回はその中から特に多く見られた以下の質問について解説していきます。
- 介護脱毛をする際に気を付けておくべき注意点は?
- 介護脱毛をどこまでしたらよいかの基準は?
1つずつみていきます。
介護脱毛をする際に気をつけておくべき注意点は?
まず介護脱毛をすると、以前のような状態には戻れないということを理解した上で介護脱毛に臨む必要があります。
介護脱毛はいわゆる永久脱毛で、一度処置を施してしまうとほとんど毛が生えてこなくなります。特にクリニックで介護脱毛をしてもらうと基本的に毛は二度と生えてきません。
介護脱毛をしてしまうと困ってしまうということがのちのち起こらないように、介護脱毛してしまって大丈夫かよく考えましょう。
また、先ほど触れたように、毛が白くなってからだと医療脱毛はできなくなってしまいます。その点も注意して、介護脱毛をして大丈夫か確認したら手遅れにならないうちに介護脱毛をしてもらってください。
介護脱毛をどこまでしたらよいかの基準は?
介護脱毛をどこまでしたらよいかという疑問については、もしものトラブルを避けるなら全部なくしてしまったほうがよいです。そういったデリケートゾーンすべての脱毛を行う手法をハイジニーナと呼び、ハイジニーナを推奨しているクリニックが多い傾向にあります。
ただ、全部いきなりなくしてしまうのは抵抗があるという方も少なくありません。また、必ずしもハイジニーナでないと対応してくれないというわけでもないです。
必要な部分を重点的に処理してもらいたい方は、排泄物が付きやすいとされているI・Oラインはすべて永久脱毛し、Vラインはそこまで脱毛しないくらいに押さえておくとちょうどよいです。見栄えは大丈夫なのかと心配する方は、評判の高い介護脱毛を実施してくれるクリニックを探し、カウンセリングでじっくり相談すれば問題ありません。
あとで思ったものと違うといったことが起こらないように、カウンセリングの際にどのように脱毛してもらいたいか要望をきちんと伝えましょう。